線対称をつくって解く角度計算

〔補足〕図の四角形は正方形です。
見かけシンプルですが結構な難問だと思います
- 対称・合同(小学6年生)
まずはわかっている角度を埋めてみます。

うーん、これだけじゃ何ともなりませんねぇ・・・
つぎたす・入れ替える・まわす・反転する
情報が足りないなら自分でつくることを考えます。
図形の一部を「つぎたす・入れ替える・まわす・反転する」ことを問題用紙の上でシミュレートするために使うのが補助線です。
補助線を使わないと解けない問題が「難問」・・・だと思います。

赤枠で囲った三角形をどうにかしてみます。

こんな感じで移動してみます。
このとき、移動した三角形の各辺の位置を忘れないようにしましょう。慣れていないうちは記号をつけたり色ペンでなぞるといいです。
動かしたら、ここに注目です。

一部頂点にABCDの記号をつけました。
線BCを底辺とする三角形の頂点Aの角度は、25°+20°=45°になっています。
すぐ右隣りに似たよーな角度がありますが、ここに気づけるかどうかがこの問題のひとつの要所です。
対称をみつける
三角形ABC(赤)と、三角形ACD(緑)の中間点、つまり線ACのラインをそのまま伸ばしてみると・・・

このふたつの三角形は線対称になっているようです。

つまり・・・
三角形をまわして移動したら、線ACは対象の軸に化けた
・・・というわけですね。
となれば、このあたりの角度も埋められます。

ここまで埋まれば★の角度も出せますね。

180°-70°-70°=40°
別解:問題作成者になってみる
45°の頂点Aから底辺BCに向かって垂直の線を伸ばしていくと、この三角形は対角線から少し傾いていることがわかります。

頂点Aの「45°」を変えずに傾きを修正すると・・・
- 点Bの70°は67.5°(2.5°少なくなる)
- 点Cの65°は67.5°(2.5°大きくなる)
「A45°、BC67.5°の二等辺三角形を傾けて作成している」と考えれば、その過程を再現することで答えを出すことができます。
では、何度傾ければいいのかというと、頂点Bを元に考える場合・・・
- 点Bから2.5°小さくなっている
- 点Cが2.5°小さくなるので追従してさらに2.5°小さくなる
つまり、対角線状態の45°から合計5°を引いてやればよいです。

合同を発見するためには図形を回転(移動)させる「発想」が必要であり、移動するモノを見つけだすには似たような問題を数多く解いた「経験」が必要になります。
通して解説すると簡単に感じますが、小学生の成長発達と人生経験でここに辿り着くのは決して簡単ではないと思います。
なのでこの問題は「かな~り難問」だと思います。
