150°三角形の面積計算三角定規で解く必携知識

  • 2020.06.07
150度三角形

「150°三角形」の求め方は中学受験の図形問題を解く際の必携知識です。

「規則性」の入り口となる代表的な問題です。

偏差値45-50(基礎)

  • 三角定規(小学3年生)
  • 面積計算(小学4~5年生)
  • 三平方の定理(中学3年生)

150°三角形とは?150°の内角をもつ三角形

150度の内角をもつ三角形

150°三角形とは、1つの角度が150°の三角形のことです。

ご存じのとおり三角形の面積の求め方は・・・

三角形面積 = 底辺 × 高さ ÷ 2

ですが、150°三角形の問題は例題のように高さの情報が無いのが特徴です。

三角形の「高さ」の探し方

150度の内角をもつ三角形

150°三角形の解き方

長さが与えられているどちらかを底辺にします。

以下は「PA8センチ」を底辺にした状態です。(PB9㎝を底辺にしてもOK)

見やすいように底辺を下側に

三角定規を使う

下図のように、150°の角に三角定規の30°の角をあてます。

三角定規をあてる

150+30=180°ですから、図のAPQは一直線になります。

そして三角定規をあてた状態の「線BQ」が「高さ」です。

三角定規の「90°-30°」のラインを底辺、「90°-60°」のラインを高さに見立てます。

三角定規を反転する

三角定規を反転して正三角形をつくる

三角定規を反転させてあらわれる「三角形BPR」は、3つの角度がすべて60°です。

つまりこれは正三角形です。

Pの部分の「30°+30°=60°」に気づくことがポイントです。

この考え方は「折り返した角度の計算」でも使います。

正三角形

正三角形は、角度だけではなく一辺の長さもすべて等しい図形です。

設問図形の場合、線BPによって一辺の長さは9㎝であることがわかっています。

であれば、下図のとおり「線BR」の長さも9㎝です。

正三角形の情報から高さを拾う

Qは反転した折り目ですから、BQの長さは9㎝の半分=4.5㎝であることがわかります。(下図)

一辺の半分

不要な線を消すと下図のようになります。

150度三角形の高さはここ

探していた「高さ」がわかりましたので、「底辺 × 高さ ÷ 2」の面積公式が使えます。

底辺8 × 高さ4.5 ÷ 2 = 18

あとがき

150°三角形の問題は「三角定規をふたつ組み合わせると正三角形になる」「正三角形を半分に切ると三角定規になる」という前提知識の定着を試しているので、仕組みを理解せず公式的な暗記で解いていると補助線を使うという発想自体ができなくなってしまうかもしれません。

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