塾の掛け持ちが厳禁な理由と正しい併塾のやり方中学受験版

成績が伸びない
2021.07.01
2020.06.16

このページでは、複数塾の利用を検討している方を想定して、「掛け持ち」が好ましくない理由と、「集団指導+個別指導」を検討するときの留意点を書いています。

中学受験で塾利用が基本になる理由をおさらい

本題ではないですが、このページのテーマを考える上でとても重要なので、まずおさらいします。

学校は、文科省の学習指導要領で定められている学習の到達目標を、年間約175時間(週5で1日1時間:算数の場合)で達成するように授業内容を決めています。

しかし学校の授業計画は課外授業や自宅学習を前提にできないため、結果的に「1日1時間の学習で到達できる深度」までしか扱うことができません。

塾に比べて学校の授業は浅いのは、教師の技量だけでなくこういう組織の事情があるわけです。

しかし中学に限らず「受験して入る学校」の考え方は次のとおり。

それは在校している学校の都合であって、個々が教科書を理解しきれていない理由にはならない。教科書は配布されているのだから、学校が面倒みてくれない分は自分で勉強すればよい。

学校が面倒みてくれないなら自分でなんとかするしかありません。具体的には・・・

過去問を見て入試問題を解くために必要なインプット教材と練習問題を用意し、受験日までの残日数で1日あたりの学習をタスク化する。

しかしそれを小学生が自己解決するのは無理があります。よってこれは大人の役目ですが、保護者ができなければ専門家に依頼することになります。

その受け皿が中学受験塾です。

中学受験で塾利用が基本になる理由は、教材と学習タスクの準備について自己解決が困難だからです。

塾で勉強すること自体は基本ではありません。なぜなら用意された問題集が解けるなら授業を受ける必要はないからです。

「集団指導+個別指導」が必要になる理由

集団指導の受験塾では学校では触れない深度を学校より速いペースで進めるため、少なくない生徒は次のようなカベに当たります。

  • ペースが速くて聞き取りや板書転記が間に合わない
  • 復習で理解できないことが残り、それが積み重なって授業でやってることがわからなくなる

授業に適応できなければ個別指導の併用は必須

授業についていけないということは、現在の学習能力では塾の授業を消化しきれないということです。

この対処は次の三択しかありません。

  • 授業の補完を目的とした個別指導を利用する
  • 学習難度(志望校難度)を下げる
  • 受験そのものをやめる(塾もやめる)

この流れによってでてくるのが「集団指導塾+個別指導塾=併塾」です。

間違えていけないのは、「1つの塾では足らないから」ではありません。

次のセクションはそれについて書きます。

「併塾」と「掛け持ち」は似て非なる勉強の「浮気」は百害あって一利なし

2つめの塾の条件(併塾が成り立つ条件)

  • 質疑応答が中心(個別指導)
  • 1つめの塾と同一単元・同一難度の教材を使用できる

上記条件に合致しないと、学習が分散したり密度が薄くなって定着が甘くなります。これでは補習にならないどころか無意味に時間と気力(とお金)を消耗するだけです。

この条件に合致しない複数塾の利用が「掛け持ち」です。

浮気性は落ちる

ドラゴン桜2(講談社)

併塾の選択肢は限られている

学校の補習と違って特定の集団指導塾の補習となると、対応可能な塾は少なくなります。

探しやすいものから順に並べると・・・

  • 集団指導の受験塾と同じ経営母体や資本提携している個別指導塾
  • 集団指導の受験塾と業務提携している個別指導塾
  • 教材持ち込みができる自習塾や家庭教師

静岡などの地方都市では実質的に次の二択になると思います。

  • 元となる集団指導塾の個別指導オプション
  • フリーランスの家庭教師

よくある最悪の状態

条件に合う塾はなかなか見つからないし子供も煮詰まっているので、何でもいいから個別やカテキョに放り込む →「掛け持ち」

「ひとつの塾」で解決できる塾選びを掛け持ちダメ!絶対!

理解に遅れが生じること想定に入れた上で「1つめの塾」を検討することが重要ですが、それよりも「掛け持ちする必要がない塾」を検討するほうが合理的です。

株式上場している大手進学塾

学力帯に合わせた複数のクラスを用意できるのは大手の特権です。自習室があれば一定の学習量が維持しやすく、軽めの質疑応答も解決できます。また、個別指導がオプションで利用できれば「同一単元・同一難度」が維持しやすいです。

よって、「迷ったら大手」は正解です。

但し、必須オプションを含めた塾費は基本料金の3~5倍になります。大手塾の優位性はオプション利用が前提なので、料金比較するときは注意が必要です。

個別学習管理型の個人経営塾や家庭教師

計画学習のサポートをする少人数制学習塾のことで、ありていにいえば「授業をしない進学塾」です。

ページ冒頭の「受験対策に必要な教材とタスク」を含め、このページで挙げている懸念事項はすべて解決できます。

知識投下ではなく自立学習のサポートで学力を伸ばす方式なので、成果が出るまで時間がかかります。インプットや反復練習などの「一人でできること」は宿題として投げられるので、仕組みを理解して利用しないと懐疑的になりがちです。

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