偏差値とは正しく「活用」できてますか?

2019.10.01

なるべくシンプルに偏差値の正体と使い方をまとめてみました、

ページの最後に静岡県中部エリアの中学受験と高校入試の学校偏差値を載せていますが、数値は大雑把ですので参考程度に捉えてください。

広義における偏差値とは?

偏差値とは、ある集団の中における成果成績の「バラつき(偏差)」をあらわした値です。

分布の中で最も多い値を中央値にして、その中央値に対してどの程度離れているかを数値で示しています。

通常、中央値で用いられる値は「50」であり、モノによっては「0」や「100」もあります。

ちなみに知能指数(WAIS)は中央値を「100」とした偏差値です。

偏差値を視覚化

正規分布しているときの各偏差値帯の比率割合のイメージです。値と実際のギャップ埋めにどうぞ。

  • 50%49.999以下
  • 10%50-52
  • 10%52-55
  • 10%55-58
  • 10%59-63
  • 9%63-74
  • 302%
  • 31-4014%
  • 41-5968%
  • 60-6914%
  • 702%
  • 53以下65%
  • 54-5919%
  • 60-6914%
  • 702%

最上位、最下位から順位を辿ると偏差値に換算ができます。

たとえば100人中30位は偏差値に換算すると55くらい、20位だと59くらいです。

学力の偏差値

そのテストを受けた人の中での序列(順位)を意味します。

受験において受験校選定のときは「持ち偏差(値)」と呼びます。

得点(1点)ごとに階級分けをして分布が最も多い階級を中央値(50)とし、そこからどの程度離れているかで個々に値を算出します。

注意点

あくまで「そのテスト」を受けた人の中での序列なので、実施するテストによって値は大きく異なります

  • 満点とってもテスト受けた人が全員満点だと偏差値は50です
  • Aさん100点、Bさん50点、Cさん0点の場合
  • 偏差値はそれぞれ「Aさん55、Bさん50、Cさん45」です
  • Aさん70点、Bさん60点、Cさん55点の場合
  • 偏差値はそれぞれ「Aさん55、Bさん49、Cさん45」です

中学受験の偏差値

中学受験の偏差値は模試のスコアの序列ですが、その模試は全ての小学生が受けるわけではありません。

模試受験者は小学生全体の成績上位20%程度といわれますので、その母数における偏差値50は小学生全体では上位10%くらいといなります。

地域による違い

中学受験や高校入試では通学圏で実施される模試を受けるため、実施地域による違いもでてきます。

たとえば人口が多い地域は「偏差値50未満=平均点を下げる人」の数も多いので、偏差値中間層の実質学力は人口数が多い都市部よりも地方都市のほうが高い傾向があります。

逆に偏差値上位層は首都圏のほうが多いです。分母が増えれば実数が増えるわけですが、経済や文化が集中している地域のほうが学力面の刺激が多いからです。

大学受験の偏差値

中学受験や高校入試と違って大学受験は全国規模の模試を受けますので、出てくる値は同年齢の学力比較において信頼性のある情報といえます。

受験学年(3年)の模試は浪人生も受けるため、前期に実施される偏差値は2年生までの偏差値より下がることが多いです。

学校の偏差値

その学校の合格難度の序列を意味します。

誤解や間違った使い方をする人が少なくないのでまとめから書きますが・・・

学校偏差値は「比較する複数の学校」の合格難度がどの程度違うのかを数字であらわした情報です。

「50は簡単、60は難しい」や「55では進学校とは言えない」という意味ではありません。

追跡調査によって模試偏差値50の人はA大学に合格、偏差値60の人はB大学に合格したというデータを膨大に集めれば、「A大学=偏差値50、B大学=偏差値60」ということが逆説的に導き出せます。

これが学校偏差値の正体です。

大学偏差値は河合塾の情報

多くの大学情報の偏差値は「全統模試(河合塾Kei-Net)」が元データになっています。

国公立や有名私立大学に進学したい人しか受けないという受験者側の位置づけと企業努力(?)のおかげで様々な情報媒体が河合塾のデータを使うようになった結果、「大学偏差値=河合塾」という図式になってる感じです。

進研模試(ベネッセ)による情報

これも大学偏差値情報として出回っています。

進研模試は学力診断の一環で実施する高校が多いため、全統模試の母数に少ない中低学力帯も反映されています。

このため当サイトでは特に注釈を入れない限り偏差値の表記はベネッセ基準を用いています

ただ、進学意思がない学力中低帯が平均点を下げるため、出てくる値は全統模試より5~7ポイントほど高く、そのデータをもとに出される大学偏差値情報も一般情報より高い値になります。

「進研模試で65だからネット情報に出てた早慶レベルに受かるんじゃね?」というのは、いやいやちょっと待て、ということです。

私立高校の偏差値は無意味?

一部の進学校を除き、おそらく多くの地方都市では合格難度を意味しない数値になっていると思います。

一部の進学校とは「東大、京大、医学部の進学実績が高い高校」です。

私立高校は基本的に「全員合格」

公立と私立を見比べて私立に魅力を感じる人なら知ってるかもしれませんが、高校入試では「公立優先」の暗黙了解があります。

このため、入学者数が読めないこととその他いくつかの大人の事情によって、私立高校は(基本的には)受験者全員に合格を出します。

学校説明会や中学の進路指導などで設定水準に満たない人の受験を見送らせるようにしています。それを無視して受験すれば不合格になる可能性はあります。

私立高校の偏差値=併願公立校の偏差値

公立優先システムの結果、私立高校の入学者は同等か上位の公立高校を不合格になった人が主ですから、結果的にその値が私立高校の偏差値になります。

たとえば偏差値60の私立高校は、偏差値60以上の高校の併願校というわけです。

静岡市の高校偏差値
偏差値帯 公立 私立
70- 県立静岡  
65- 清水東  
60- 静岡東 市立静岡 静岡学園

カンのいい人は何か気づくところがあると思いますが、それはこのページの本題ではないので別の機会で。

学校偏差値は教育水準を示す数字ではありません

合格難度はその学校に入る難しさであって、入った後の情報は一切含まれていません

ですから学校偏差値で教育水準や学力水準はわからないです。

高難度の受験を合格できる人が行く学校なら高学力では?

  • 学校偏差値は入学試験ではなく模試のデータ
  • 一般入試と推薦入試では学力が違う
  • 入学した人の全てが等しく勉強するわけではない

たしかに「高難度の受験を合格した人」はその時点では高学力ですが、それは受験した学校で身につけたものではないわけです。

学校の教育水準や学生の学力水準は入口(学校偏差値)と出口(大学合格実績)を並べてみるとわかります。

入口が低いのに出口が高いのはその学校の教育水準が高いといえますし、逆に入口は高くても出口がイマイチなのは・・

学校偏差値の階級(ランク)イメージ

ここで正確な偏差値を記す意味はないので参考程度に。

大学受験(偏差値はベネッセ基準)
偏差値帯 階級 位置づけのイメージ 大学群呼称例
68-75 A 国立最上位 国立医学部 東京一工
65-68 B 地方国立上位 私立最上位 旧帝大 早慶上理ICU
60-65 C 地方国立理系 首都圏公立 難関私大 MARCH 関関同立
55-60 D 地方国立文系 地方公立 準難関私大理系 日東駒専 産近甲龍
50-54 E 準難関文系 地方上位私大  
49-40 F その他 Fラン ボーダーフリー(BF)
高校受験(静岡県中部エリア)
偏差値帯 公立 私立
70- 県立静岡  
65- 清水東 藤枝東  
60- 静岡東 市立静岡 静岡学園 藤枝明誠
55- 城北 清水南 焼津中央 静岡北 常葉橘
50- 科学技術 静岡西 清水桜ケ丘 サレジオ 翔洋
-49 駿河総合 (略)
中学受験(静岡県中部エリア)
偏差値帯 太文字は高等部編入無し
61- 静大附属静岡
55- 静岡雙葉(女子) 清水南(県立) 静大附属島田
50- 英和(女子) 静岡聖光(男子) 翔洋 静岡学園 藤枝明誠
-49 大成 常葉菊川 静岡北 サレジオ 藤枝順心