塾と家庭教師

5分でわかる塾や家庭教師の探し方

2019.12.09

このページは静岡県中部エリアで小中学生向けの塾探しをしている保護者を想定して書いています。他地域の方は補正しながらご覧ください

集団塾

いわゆる学校のように講師が教壇に立って授業をするスタイルの塾です。

  • 学校よりも授業難度が高いものが「進学塾」
  • 学校よりも授業難度が低いものが「補習塾」

成績や学力を上げる効果があるのは「進学塾」です。

集団指導は構造的に「授業についていけない人」が発生します。

個別指導塾

集団塾と異なり、講師が生徒の傍らに立ったり座ったりで勉強を教えます。

  • 通塾するのが「個別指導塾」
  • 自宅に来てもらうのが「家庭教師」

集団塾と違って「授業についていけない」ことが発生しません。

講師1名あたりの受け持ち生徒数が少ないため、集団塾に比べて料金は高額になります。また、高学力帯になるほどコスパが下がります。

家庭教師

講師の「職業的身分」で指導傾向が大きく異なります。

  • 家庭教師会社(講師派遣)は良くも悪くも安定
  • フリーランス(自営業者)は当たりハズレがある

「60分あたり」の料金が3000円を超えたあたりから違いが顕著になってきます。

探し方の流れ

塾に行かせる(行く)目的をハッキリする

いろんな言い方がありますが、集約すると次の4つのいずれかになるはずです。

  • 特定の学校に進学させたい(したい)
  • 学校の中では平均点以上の成績をとらせたい(とりたい)
  • とにかく「勉強という行為」をさせたい
  • 何でもいいのでとにかく子供を預かってもらいたい(居場所をつくりたい)

塾は保護者が支払う月謝で運営されているのですから、提供サービスにかかるコストは全て保護者の負担です。

この点で、「施設や設備」「使用する教材」「提供する情報」「ブランドによる安心感」そして「広告宣伝」も提供サービスです。

サービスの満足度は目的と料金のバランス(コスパ)で決まります。つまりたとえば「豪華で贅沢な教室で勉強させたい」という目的ならそこにコストをかけている塾が「良い塾」となりますが、それが目的でなければ無駄に高いだけです。

「学力アップ」のコストは講師だけではありません

ウデの良い講師の確保はもちろんコストですが、学力対策のコスト投入先には「授業時間」や「授業回数」もあります。

特に小中学校の定期テストで平均点がとれない人は「勉強という行為」自体をしていないのですから、プロ講師がいる塾に週1で通わせるより自習中心でも週5で通える塾のほうが成績は上がりやすいです。

とにかく会って話を聞く

塾業界の広告宣伝はまぎらわしい表現が溢れています。

たとえば「合格実績」や「合格率」という言葉は・・・

  • 「合格実績」と「合格者人数」や「進学実績」はイコールではありません。1名が複数受験して5校の合格通知をとってきたら合格実績は「5」になります。
  • 「合格率」の分母は「在校生徒」ではなく「受験者」です。事前模試で合格ラインに乗っていない人は基本的に受験させないので分母には含まれていません。

情報を発信する立場の経験がなければ隠れている真実を見抜くことは難しいです。

熱意ではなく可否を聞く

たとえば「成績を上げたい」という要望に対して、多くの塾は次のような回答をすると思います。

当塾にはこのようなシステムがあり、優秀な講師がお子様の頑張りを全力でバックアップしますので必ずや成績を上げてご覧にみせます。

熱心に語られれば「任せてみようかな?」って思えてきますが実はこれ、肝心なことには何一つ答えていないんです。(営業用のマニュアル回答です)

この回答は次と同じ意味です。

努力はしますがどの程度上がるかは本人次第です。なぜなら成績は学習量に比例するからです。

それで良いのであれば任せれば良いですが、結果を求めるなら聞き方を変える必要があります。

成績に関する要望は「数字」で伝える

  • ステージ(評価対象) 定期テストや入試、模試など
  • スタート(現在学力)
  • ゴール(到達目標)「志望校」で伝えれば数字に変換して受け取ってくれます

たったこれだけで塾側の回答はものすごく違ってきます。

たとえば「中学3年生の前期中間テストが平均点で、静高に合格したい」という要望であれば・・・

  • 去年も同じくらいの成績から合格した人を指導しましたのでお任せください。
  • 土日含めて週4回張り付きで指導すれば志願状況と入試当日点次第でもしかしたら…という回答しかできませんが、それでも挑戦するのでしたら一緒に頑張りましょう。
  • この時期に平均点だと見込めるのは下位校、中堅校で微妙といった感じですから、静高や上位校にこだわるならお引き受けはできません。
  • 中間で平均点だと夏休み明けのテストで全教科40点以上とらないと内申点の面で厳しいです。まずは夏休みはウチで頑張ってみて、志望校はテストの結果を見てもう一度考えてみませんか?

先述のような営業回答をする塾でも、数字で尋ねるとこのように回答が変わります。

目的と違う塾の説明を聞いておく

たとえば学童目的で探している場合は進学塾、低料金帯で探しているなら料金が高い塾、大手で探しているなら個人経営塾、余裕があれば大学進学の塾の説明も聞いてみるといいです。

条件抽出で候補を選べば似通った説明を受けるので「そういうもの」と思ってしまいますが、目的と違う塾の説明を聞けばそれが本当に「そういうもの」かどうかを確認できます。

体験は保護者の意向が決まってから

依頼側にとっては「試食」ですが、塾側にとっては「囲い込み営業」です。

特に個別指導塾や家庭教師の体験は「おもてなし」の色が濃く、保護者が同席すれば劇場になります。

「保護者としてはABCのどれかならOK。あとは子供に委ねよう」という状態になったら体験です。

保護者判断で候補が1つしかない場合、体験は子供が拒否ったときにどうするかを決めてからです。

問答無用でその塾に入れるつもりなら体験は無駄な時間ですし、他の塾を探すなら現時点までにふるい落とした塾以外で探し直しになります。

良い講師とは?個人経営塾やフリーランスの家庭教師に依頼するときの注意事項

最後のセクションです。

子供の学力を伸ばせる講師は概して「変わり者」です。

良く言えば「教育熱心」で、教育を語らせると熱い話を延々と聞かせてくれます。

一見すると「結構なことじゃないか」って思いますが・・・

熱心のベクトルは誰もが同じとは限らない

「教育」についての考え方は人によってものすごく違います。

学歴至上主義の人もいれば、逆に高い負荷をかけてまで難関大学を目指すことに否定的な人、あるいは精神論を絶対の正義として修行みたいなやり方をしたり、独善的な考え方をもっている人もいます。

それがコモンセンスにおいてどうなのかということもありますが、少なくとも、保護者の考え方と一致していなければ非常に高い確率でその講師に不満を持つ結果になりやすいです。

学歴至上主義の保護者が「学歴?そんなもの社会に出れば同じです。大事なのは頑張る過程であって結果でないです」・・・みたいなことを言う講師とうまくやれるはずがないです。

要するに、自分の考えと違う教育観を熱く語られてイラつくのは保護者も講師も同じです。

そしてそのとばっちりを受けるのは勉強をする子供です。

まとめとあとがき保護者さまへ伝えたいこと

複雑で多様な塾業界ですが、塾選びの一助になれば幸いです。

併せまして、塾選びをされる保護者さまに是非とも知っていただきたいことを挙げておきます。

  • 塾は利用するものであり、依存するものではありません。寝る子を起こせるのは親だけです。
  • 掛け持ちしてはいけません。掛け持ちは学力アップを停滞させる代表的要因のひとつです。
  • テクニックはあっても魔法はありません。学力アップには学習量の裏付けが不可欠です。
  • 塾は格差を善しとする顧客の存在によって成り立つサービス業です。ゆえに絶対に値切ってはいけません。値切って損をするのは指導を受けるお子様です。