個別指導塾とは?

学習サイクル上の位置づけ
インプット |
練習 |
評価 |
判定対処 |
詳細な区分
学習サイクルの観点では「授業をしない系(Step2)」と「即席授業系(Step4)」があり、運用形態は3種類に分類されます。(このページは運用形態で解説します)
広告や看板はどれも「個別指導塾」ですが、それぞれまったく別種の塾です。
- 自立学習型
- 対話型
- 予習型(個別学習管理型)
自立学習型「授業をしない」系

学習サイクル上の位置づけ
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1時間いくらで自習を手伝ってくれる塾
学習サイクルにおける「Step2:練習」を行う塾です。
塾指定のテキストを自習方式で解きながら、わからないことを巡回している講師に質問するスタイルです。
随所で見かけるFC(フランチャイズ)方式の個別指導塾の大多数がこれに該当します。
効果を得るために必要なこと
- 全てを質問しない(ヒントに留める)
- 質問したことは必ず復習する
誤解が多い点として、自立学習型は「Step2:練習」をする塾です。講師のサポートは軽微なつまづきによるペースダウンや学習放棄を回避するためのものであり、理解漏れを補完解消するものではありません。
対話型即席授業系

学習サイクル上の位置づけ
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1問いくらで解き方を教えてくれる塾
「対話型」は当コンテンツ独自の呼び方です。いわゆる「マンツーマン個別指導」の多くがこれにあたります。教室レイアウトによっては「講師1:生徒2」まで該当する場合もあります。

学習サイクルの「Step4:判定対処」のひとつを行う塾であり、Step1で使用しているテキストで自己解決できない問題について、自分の理解程度に合わせた即席授業をしてもらうスタイルです。
一般的な個別指導塾のイメージですが、注意事項が多いカテゴリです。
効果を得るために必要なこと
- Step1~2で使用しているテキストか、同一単元・同一難度のテキストを使う
- 質問する前に十分な練習をする(Step2をしっかりやる)
- 質問したことは必ず復習する
対話型個別指導塾は「Step1:インプット」を起点としたサイクルの構成要素であり、独立して機能する塾ではありません。このため実質的には、集団指導塾の提携・系列の個別指導塾か、教材持込ができる家庭教師しか扱わない(扱えない)分野です。
マンツーマン個別指導でも前述強調文字の部分を満たしていなければ、それは「生徒1名の自立学習型」です。(FC方式の家庭教師に多い)
予習型(個別学習管理型)集団指導型受験塾との比較対象

学習サイクル上の位置づけ
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受験マネジメントを行ってくれる塾
予習型(個別学習管理型)は学習サイクルにおける「Step1~Step4」の学習サイクル全体を包括的に行う塾です。
表面的には前述までの個別指導塾と同じですが、指定テキストは「授業」の代替となる詳細な解説がついているものを使用し、進行ペースは生徒主導ではなく長期計画に基づいて設計される点で異なります。
教材で自己解決できることはどんどん進め、短周期で定着を確認しながら対面指導で理解漏れをツブしていく基礎底上げ型なので、スタートの時期や学力に関係なく学力を伸ばすことができます。
効果を得るために必要なこと
- 明確な到達目標をもつ(到達目標=志望校)
- 学習指示(宿題)を必ず守る(これが生命線)
- 同一科目で他の学習塾を並行利用しない
- 少なくとも半年以上利用し、「最後」まで利用する
運営コストが大きくルーチンワーク化も難しいため、扱うのは主に個人経営や小規模の学習塾です。
【関連1】家庭教師
家庭教師は「訪問型個別指導」です。性質的に「完全マンツーマン」になります。
注意点は、完全マンツーマンではあるものの、「自立学習型」「対話型」「予習型」の3種類があります。
広告レベルで見分けることはおそらく不可能なので、個々に確認が必要です。
種別判別がしやすい質問例
- 〇〇学校の受験対策をしたいが、必要な学習計画と教材を提示してもらえるか?(志望校を必ず伝える)
- 〇〇という問題集について質問をしたいが、対応してもらえるか?(問題集の名称を伝える)
- 〇〇学校に在校しているが、授業に連動した復習に対応してもらえるか?
明確な回答がなければ「自立学習型」か「対応範囲外」です。
自立学習型がダメというわけではありませんが、料金は安くても贅沢装備であることは認識しておきましょう。
【関連2】オンライン家庭教師
オンライン家庭教師の多くは「対話型の個別指導塾」です。
自立学習型は「オンライン自習室」という呼び名が定着しつつあるので判別は容易です。
教材持込ができる個別指導の新ジャンルです。通塾タイプで教材持込ができるものは極めて少ないので、(良いものが見つかれば)積極的に利用を検討です。
利用にあたっての注意事項も「対話型」と同じです。
改変履歴
- 【2022.01.16】ナビゲーション整合性のための文脈修正と他ページ統合。
- 【2021.08.07】初版
サブコンテンツ全体の刷新作業を行っています。
2022年11月23日から2023年3月末頃(予定)